受任通知は、地獄へのブレーキだった
住宅ローンと借金、合計4,000万円。当時の僕は、毎月の返済という猛スピードで崖に向かって走る「ブレーキの壊れた車」に乗っているような状態でした。 弁護士に受任通知を出してもらい、督促の電話が止まった瞬間、僕はやっとその車にブレーキをかけることができました。しかし、その代償として支払わなければならなかったのが、足代わりだった「カーリースの車」の返却でした。 今回は、受任通知からわずか10日で車を失ったあの日、僕が感じた「喪失」と「解放」についてお話しします。
10日間のカウントダウン。それは、過去との決別だった
受任通知から3日後、カーリース会社からの連絡。そして10日後には手元から消えた車。 今まで当たり前にあった移動手段がなくなる現実は、確かに不便で、冷酷なまでに「自己破産の現実」を突きつけました。しかし、冷えたハンドルを握りながら返却先へ向かうあの10日間は、僕にとって「見栄や執着を、一つひとつ置いていく旅」でもあったのです。
車を失ったからこそ、気づけた「本当の支え」
車を失い、生活は不便になりました。でも、そこで初めて僕は、自分を助けてくれる知人の存在や、自分の足で歩くことの尊さに気づきました。 借金に追われていた頃の僕は、車に乗っていても、どこかへ向かっているようで、実はどこへも行けていませんでした。返済のために働き、支払いのために車を維持する。それは、「車に乗らされている」状態だったのかもしれません。車を失ったことは、そんな「借金のための生活」から抜け出すための通過儀礼でした。
あの時、僕は「暴走車」から降りたのだ
今、冷静になって振り返ると、あの時車を返却して本当によかったと断言できます。もしあのまま無理をして車を持ち続け、借金を重ねていたら、僕は一生「返済という名の暴走」を止めることはできなかったでしょう。 車を返却し、不便な生活を受け入れたあの日から、僕の本当の人生の再構築が始まりました。失うものは怖かったけれど、それ以上に「もう借金に追いかけられない」という静かな安堵感は、何物にも代えがたい報酬でした。
まとめ|失うことは、終わることではない
もし今、あなたが自己破産の手続きの中で「これ以上、何かを失いたくない」と怯えているなら、どうか落ち着いてください。失うものは、あなた自身が選んだ「借金とセットになった贅沢」です。
車を返却し、不便な生活を経験した僕だからこそ断言できます。 失ったものの分だけ、あなたの人生には「自由」というスペースが生まれます。 今のあなたは、暴走する車から降りて、自分の足で歩き出す準備をしているだけ。一人で悩まず、専門家の力を借りて、その最初の一歩を正しく踏み出してください。その先には、借金に怯えない、穏やかな明日が必ず待っています。
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